怪演ジョン・リスゴー
製作当時1992年はどうだったのだろう。多重人格がネタの作品は、今やそう目新しくはない。だから双子が登場する頃には「双子」ではない事は察しがつく。後半、女医さんが登場し、カーター、ケイン以外の人格が次々と登場する場面が我々にとって一番の見所であり、演じたジョン・リスゴーにとっては見せ所だった。ストーリーの全容が霧が晴れるように判ることとなりがぜん面白くなる重要な場面である。
ジョンは大男で、現実的には「人の服を借りる」など到底出来ないことは明らかなのだが、不思議に受け入れられてしまう。最後は真っ赤な口紅と真っ赤なスーツで登場し不気味さを盛り上げてくれた。サービス満点。
この作品のネタが陳腐になり、大まかな筋が判っていても尚、「デ・パルマ」のネームバリューで今後も多くの人々が興味を持って観る事となる作品だろう。
【商品詳細】 わが子を実験台に研究を続ける児童心理学者カーターと、彼の行動を助ける双子の弟ケイン(ジョン・リスゴーが2役)。やがてカーターの研究がエスカレートするにつれ、町では行方不明者が続出。町の人々は、カーター兄弟の父親が昔引き起こした忌まわしき事件の記憶を蘇らせていく。そして次第にカーターの本当の姿が明らかになっていき…。 その初期にはスリラー映画で名をはせていたブライアン・デ・パルマ監督が、久々に手掛けたサイコ・スリラー。持ち前の映像センスを抑え目に、ストーリーテリングで見せこんでいく趣向に新機軸がうかがえる。主演のジョン・リスゴーもまた初期デ・パルマ作品の助演で名を馳せた個性派。今回はその代表作ともいうべき怪演を見せてくれている。(的田也寸志)
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